ヒラリー・ハーンのシベリウス

http://www.sato-tetsuya.net/bravo/2008/02/29/hira.jpg

サントリーホールで、若手ナンバーワン(たぶん若手と限定しなくても)のヴァイオリニスト、ヒラリー・ハーン(Hilary Hahn)のコンチェルトを聴いてきた。曲目はシベリウスのヴァイオンコンチェルト。ただただ圧倒された。どちらかというと技巧は完璧だけど演奏が冷たい印象を持っていたが、とんでもない。あくまで冷静さは失っていないがものすごい迫力だった。2楽章の情緒的な感じも素晴らしい。そして最終楽章の疾走感。もうこの演奏が永遠に終わらなければいいのにと思った。全体的にヴィブラートは浅めで早い。音程が素晴らしくいいので微妙なヴィブラートでも音色が効果的に変化しているのがよくわかる。

アンコールでバッハの無伴奏を演奏した。あまりの美しさに会場が完全に打ちのめされていたのがよくわかった。ステージ上でもコンバス奏者が目を拭っているように見えた。

Hilary Hahn – Official Website 結構ブロガーなヒラリー。

http://japanarts.cocolog-nifty.com/artistvoice/2008/02/post_6d81.html

シベリウス&シェーンベルク:ヴァイオリン協奏曲

普通これぐらい高名なヴァイオリニストだと、使っている楽器もストラディバリウスかガルネリウスなのか思うが、ヒラリーが使っているのは19世紀製作の比較的新しい楽器。しかもはじめは鈴木メソッドでヴァイオリンを習っていたらしい。


今回の曲目とは関係ないが...神がかり的な超絶技巧。


そしてこれはベルリンフィルと来日したときのアンコール。まるでサイボーグのようだ。