遺伝子解析サービスdeCODEme を試してみる

先週の RADICAL CHANGES でも話題として取り上げたdeCODEmeを試してみた。

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deCODEme ( http://www.decodeme.com ) というのはアイスランドにある個人用遺伝子解析サービスの会社で、個人の遺伝子情報から遺伝性疾患や病気のリスク、自分の祖先に関する情報などを解析してくれる。同種のサービスに、米国の23andMe ( http://www.23andme.com )などがある(Sergey Brinの奥さんがやってるらしい)。面白いのは、どちらもWebサービスになっていて、申し込むと遺伝子採取用の道具(後述)を郵送してきてくれて、自分で採取して送り返す、というシステムになっていることだ。同時に個人アカウントを作ってくれるので、解析結果はWeb経由で見ることができる。ある種のSNSにもなっていて、友達間で遺伝子情報の類似度などを比較することができる。

deCODEmeのホームページを見てみると、フル解析は1000ドルぐらいとさすがにちょっとお高いが、「癌解析だけ」とか「心臓病関連だけ」という限定コースがあって、だいたい2万円ぐらいだった。
ちょっと調べてみると、23andMeは発送先国に日本が含まれていないのだが、deCODEmeは"Japan"がある。「え、日本からも申し込めるんだ」と思った勢いで癌解析のコースを購入してみることにした(ちなみに私はO型です)。円高だし。

発注してから1週間ほどで、採取キットが郵送されてきた(海外から申し込んでいるわけだが特に送料は請求されていない。本社がアイスランドなので事実上すべてのオーダーが海外からだからかもしれない)。写真のような感じで、2本のヘラのような道具と、返信用の封筒、説明書が同封されている:

このヘラでそれぞれ左右の頬の内側をこすって細胞をとり、密封して送り返す仕組みになっている。説明書も添付されているが、ホームページでビデオガイドを見ることができる:

http://www.decodeme.com/how-to-collect-your-dna

採取作業はやってみるとあっけないほど簡単で、全行程で1分もかからない。本当に大丈夫か思うぐらい。とりあえず返信用の紙袋に密封して送り返そうとしているところだが、結果はどうなるのだろうか。

それにしても、このくらい簡単な操作で遺伝病などの情報がわかってしまう時代がもう来ているわけだが、はたして幸福なのかどうか。RADICAL CHANGESでも「やってみたい」という意見と「知りたくない」という意見が半々だったし。

参考:
23andme、DNA解析サービスを開始―邪悪か? 未来の生活か? | TechCrunch Japan
How To | Latest News, Photos & Videos | WIRED