2014まとめ

2014の活動を自分メモ的にまとめてみました。

4月:CHI2014(Tronto)に出席。CHI AcademyのパーティでTed Nelson氏に会って感激。ミーハーにも写真を撮っていただく:

5月:2年半の駒場生活を終えて、本郷キャンパスに戻ってきた。もともと研究室のあったプレハブの建物の場所に建設された「ダイワユビキタス学術研究館」の完成に伴い入居した。名前の通り大和ハウス工業様の寄贈によるものです。有り難いことです。隈賢吾設計による斬新な外観。超高級和カフェが併設されている...


6月には世界最大の広告フェスティバルであるCannes Lionsの電通セミナー「The Augmented Human」で、メインスピーカーとして登壇させて頂いた。カンヌ映画祭のメイン会場としても使われる場所で、電通佐々木さん、フェンシングの太田選手、ライゾマティクスの眞鍋さんと同じステージをご一緒できて大変光栄でした。


7月、陸前高田ラジオゾンデ気球を成層圏に上げるというプロジェクトに相乗りさせて頂いた。我々の提供した全周囲カメラを気球で釣り上げてもらって成層圏までの全周囲映像撮影に成功した。成層圏高度で気球が破裂する瞬間も綺麗に撮れている。この画像を使ってStratoJump(成層圏ジャンプ)というVRデモをUnityさんと共同で開発し各所で展示を行った。


8月に、電通ISID様と共同で設立した「スポーツ&ライフテクノロジーラボ」のお披露目シンポジウム及びラボ公開をした。Augmented Sportsを実験するスタジオを本郷の東大付近に設営。この場所を見つけるために3月ごろに本郷の不動産屋めぐりをしていたりした。年初の段階で風呂敷レベルだった話がどんどん具現化されていくのがエキサイティング(そしてまだ現在進行形です)。


9月にはSony CSLニューヨークシンポジウムニューヨーク近代美術館(MoMA)で開催し、登壇者の一人としても講演を行った。CSLの研究を北米地区でまとめて紹介するのは今回が初めてで、講演内容はScientific AmericanやNew Scientistなどでも紹介された。

http://www.cnet.com/news/sony-researcher-works-to-put-you-in-someone-elses-head/

その後、マンハッタンにあるSenior Planetでも講演をさせて頂いた。ここは70歳以上でサイエンスに興味を持っている方々のためのフォーラムで、講演後に大変活発な質疑があった。車椅子でやっと会場まで来たという感じの方々から鋭い発言があり感銘を受ける。ここでの議論も契機となって、ability, dignityとテクノロジーの関係について考えるようになる。


10月は暦本研のオープンラボ。スポーツ&ライフテクノロジーラボの実験スタジオも併せて再度公開した。学生さんたちが大活躍。


11月には一回の出張で連続の国際学会基調講演になった。ACE2014ポルトガルマデイラ島という大西洋の離島で開催されたエンターテインメントに関する国際学会で、ITS2014ドレスデンで開催されたサーフェスコンピューティングの国際学会。マデイラは、日本からだと着くまで24時間以上かかり行くのは大変だが「常春」の素敵な場所。一日かけて行って一日しか滞在できなかったのが惜しい。


ドレスデンカート・ヴォネガットの小説Slaughterhouse 5を読んで以来いつかは訪れたいと思っていたところだ。ヨーロッパ有数の美しい都市だが、第二次世界大戦で連合国側の大空襲を受けたところでもある。修復された教会は当時の瓦礫から位置を特定されたものと、新たに構築されたところがモザイクのようになっている。おなじく修復されたゼンパーオペラハウスは世界で最も美しいオペラハウスとも言われている。直前にチケットを買って入ったら何とソプラノがルネ・フレミングだった!(と、まわりに言っても今にいたるまで誰からも反応してもらえないのが残念..)

今年はなんとか飛行機に乗り遅れることはなかった(去年は自分のミスで二回乗り遅れました..)。空港ストが2回。バゲージロストはドレスデンで一回あって、なかなか荷物がホテルに回送されてこないので着替えなしで学会行ったりオペラに行ったりしていました。

ということで、今年も多くの方に助けられて何とかやってこれました。あらためて感謝申し上げます。

では、みなさまどうかよい年をお迎えください。