Ubicomp2007 二日目

Domestic

Yours, Mine and Ours? Sharing and Use of Technology in Domestic Environments by A.J. Brush, Kori Inkpen
How Smart Homes Learn: The Evolution of the Networked Home and Household by Marshini Chetty, Ja-Young Sung, Rebecca Elizabeth Grinter
“My Roomba is Rambo”: Intimate Home Appliances by Ja-Young Sung, Lan Guo, Rebecca E. Grinter, Henrik I. Christensen

査読カテゴリを三つに分けた悪影響が早くも現れている感じがするが、ポイントがよくわからない「エスノもの」が三本も採録されていてげんなりする。最後のは家電に個性とか感情を、という話だが、だいぶ前にKAISTのデザイン学科の学生さんが作っていた作品のほうがはるかにセンスがいいと思った。


(http://id.kaist.ac.kr/ds2003/default.htmより)

Location

Symbolic Object Localization Through Active Sampling of Acceleration and Sound Signatures by Kai Kunze, Paul Lukowicz

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携帯電話が鳴るとき、その環境(何の上にのっているか)で響き方が変化する。それを使って携帯電話の存在位置を推定する。audio fingerprintは使える。バイブレーションは難しい(バッテリー状況でもバイブレーションの強さが変化してしまう)。携帯電話に「おまえはどこ」と聞くと、自分で音を出して、それを分析して「私(携帯)は机の上」などと答える。

An exploration of location error estimation by David Dearman, Alex Varshavsky, Eyal de Lara, Khai N. Truong

位置推定で、推定位置を点で示すだけでなく推定誤差範囲として示す。携帯(GSM)の位置推定のように、誤差が大きい場合に有効。

Issues in Mobility

前の二つはバッテリーに関するもの。「エネルギー」も「健康」と並んでubicompの二大アプリケーション領域になりつつある気がする。

Users and Batteries: Interactions and Adaptive Energy Management in Mobile Systems by Nilanjan Banerjee, Mark Corner, Ahmad Rahmati, Sami Rollins, Lin Zhong

モバイル機器のバッテリーをどう使っているか。どんなタイミングで充電しているか、などのサーベイと、それに基づいたバッテリーシステムの提案。

An Empirical Study of the Potential for Context-Aware Power Management by Colin Harris, Vinny Cahill

こちらはデスクトップPCのエネルギー使用パターンに関するもの。

Amigo: Proximity-based Authentication of Mobile Devices by Alex Varshavsky, Adin Scannell, Anthony LaMarca, Eyal de Lara

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近くのデバイスと安全な情報交換するための方法。超音波センサーで機器間の空間的な関係を認識して通信相手を確認する。後半はman-in-the-middle attack をどうやって阻止するかなど、かなり細かい話が中心。

Activity Sensing

At the Flick of a Switch: Detecting and Classifying Unique Electrical Events on the Residential Power Line by Shwetak Patel, Julie Kientz, Matthew Reynolds, Gregory Abowd

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家の中の電気器具の利用状況をセンスして生活アクティビティを認識したい。センサーをつけまくれば可能だが現実的でないので、電灯線上のノイズに着目した。たとえば電気のスイッチのON/OFFで発生するノイズは、各スイッチを識別するに充分なユニークネスを持っている。ので、電灯線にセンサーをひとつだけとりつければ、家の中でのアクティビティを認識することができる。既存のインフラである電灯線を使って現実的にAware Homeが構成できる。ベストペーパー賞。Shwetakの去年の研究、電灯線を使った屋内位置認識と組み合わせるとさらに面白いことになるのだろう。

An 'Object-Use Fingerprint': The Use of Electronic Sensors for Human Identification by Mark Hodges, Martha Pollack

RFIDリーダーつきグローブで家事をして、アクティビティを認識する... コーヒーメーカなど家電機器にはタグが貼り付けられまくり。うーむ平成の御世にまだこんなことやっている人がいるのか。

Key Generation based on Acceleration Data of Shaking Processes by Daniel Bichler, Guido Stromberg, Mario Huemer, Manuel Loew

2個のデバイスを一緒にshakeするとペアリングする。とだけ聞くとSmart-It Friendsなどとどこが違うのかと思うが、セキュアに相手と通信するためには、モーションデータを直接相手と比較することはできない。この研究では、モーションデータからそれぞれのデバイスで別個に鍵を生成しても共通鍵になるところがポイントらしい。5秒間シェイクして、80%ぐらいの確率で同じ鍵を生成可能。

Town hall meeting

  • シングルトラック維持
  • ショートペーパーを復活させるか(希望者多い。ショートを別トラックにするかどうかなどの議論)。
  • Proceedings フォーマットを現状のSpringerのままかACM準拠にするか(ACMフォーマット支持者多し)。

などなど。次回は韓国(ソウル)で開催の予定。

Ubicomp 2008

UbiComp 2007: Ubiquitous Computing: 9th International Conference, UbiComp 2007, Innsbruck, Austria, September 16-19, 2007, Proceedings (Lecture Notes in Computer Science)

UbiComp 2007: Ubiquitous Computing: 9th International Conference, UbiComp 2007, Innsbruck, Austria, September 16-19, 2007, Proceedings (Lecture Notes in Computer Science)

バンケット

バンケットでまたもや山の上にロープウェイで登る。今回のは標高1800mぐらい。小雨交じりなので寒い寒い。冬はゲレンデになると思わしき斜面をロープウェイで登っていく:
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吐く息が真っ白になるぐらいの寒さ。ロープウェイの終点からさらに徒歩で少しあがると、謎な池が二つ。変な東洋風の橋がかかっていたりして意味がよくわからない:
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その後も頂上のテントで演奏を聞かされたりしてとてつもなく寒かったのであった(最終的には普通の屋内で食事ができたのだが)。
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